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不安を解消!うつ病の復職をサポートする制度とサービスとは?

うつ病からの復職は、人生における大きな転機であり、多くの人にとって不安と期待が入り混じるものです。しかし、それは決して乗り越えられない壁ではありません。

今回は、うつ病からの復職を目指す方々に向けて、復職までの準備から再発防止までの効果的な方法までを詳しくご紹介します。

うつ病からの復職を成功させるための3つのステップ

うつ病からの復職は、新たな人生への第一歩です。しかし、その道のりは必ずしも平坦ではありません。

復職を成功させるためには、まずご自身の心と体の状態を正しく理解し、計画的に準備を進めることが重要です。

1. 復職への意思を明確にする

復職への第一歩は、主治医に「復職に向けた準備をしたい」と意思表示することです。主治医は、あなたの日常生活での回復具合を基に、職場復帰の可否を判断します。

早めに意思を伝えることで、主治医と連携しながらスムーズな復職計画を立てられます。また、不安や疑問があれば、遠慮なく主治医に相談しましょう。

2. 復職の計画を立てる

次に、主治医や産業医に相談して復職の計画を立てましょう。計画には、復帰時期や勤務時間、業務内容などを盛り込み、段階的に負荷を上げていくことが重要です。無理のないペースで、ゆっくりと社会復帰を目指しましょう。

また、復職への不安は誰もが感じるものです。不安な気持ちが生じた場合は、主治医やカウンセラーに相談し、一緒に解決策を探しましょう。

3. 心と体のリズムを整える

休職中に乱れがちな生活リズムを整え、心と体のエンジンを温めましょう。休職前の出勤時間に合わせて起床し、散歩や読書などの軽い活動を取り入れ、徐々に生活リズムを正常化します。また、適度な運動は、心身の健康を促進し、復職後のスムーズな適応にも役立ちます。

ただし、決して無理をせず、徐々に活動量を増やしていくように心がけましょう。体調の変化に注意し、必要に応じて休息を取ることも大切です。

復職に向けて就労支援制度を活用しよう

うつ病からの復職を成功させるためには、ご自身の努力だけでなく、周囲の理解とサポートが不可欠です。ここでは、復職を支援してくれる就労支援制度をご紹介します。

1. 障害者職業総合センター

「障害者職業センター」は、就職や職場定着、職場復帰を目指す障害者の方を専門的に支援する施設です。職業訓練や職場の紹介など、一人ひとりのニーズに合わせた多様なサービスを提供します。

障害者職業総合センターには3種類あり、それぞれ役割が異なります。

  • 障害者職業総合センター:全国に3ヶ所設置。専門的な訓練や職業評価、研究開発などを担います。
  • 広域障害者職業センター:埼玉と岡山の2ヶ所に設置。広域的な職業リハビリテーションサービスを提供します。
  • 地域障害者職業センター:各都道府県に設置。最も身近な相談先として、就職に必要な支援をまとめた「職業リハビリテーション計画」の策定、作業体験、講座、グループワークなど、一人ひとりのニーズに合わせたサポートを行っています。

2. 精神保健福祉センター

「精神保健福祉センター」は、うつ病など精神疾患を持つ人たちが、地域社会で安心して生活していくために、様々な支援を提供する公的な機関です。

精神保健福祉センターには、医師、精神保健福祉士、心理士などの専門家が配置されており、下記のような復職に対する相談をすることができます。

  • うつ病の症状や治療に関する相談
  • 職場復帰に向けた計画の作成
  • 職場環境の調整に関するアドバイス
  • ストレスへの対処方法の指導

また、精神保健福祉センターでは、うつ病を持つ人たちが集まるグループ活動も開催しています。同じ悩みを抱える人たちとの交流を通して、仲間と支え合いながら社会復帰を目指すことができます。

精神保健福祉センターは、各都道府県に設置されており、利用には事前に予約が必要となります。詳細は、お住まいの地域の精神保健福祉センターに確認してみましょう。

3. 就労継続支援事業(A型・B型)

就労継続支援事業は、精神障害者や発達障害者の方が、就労に必要な訓練やスキルアップ支援を受けながら、企業等で働くことができる事業です。

どちらも利用者の就労を支援するという目的は同じですが、利用対象、事業内容、報酬、利用方法など、いくつかの点で違いがあります。

就労継続支援A型は、雇用契約に基づき就労する意欲と能力のある方が利用でき、ある程度のスキルや経験を持っている方が対象となります。一般企業での就労を目指す方にとって、より実践的な支援を受けることができます。

就労継続支援B型は、雇用契約に基づく労働が難しい方や、就労に向けて基礎的な訓練やサポートが必要な方が対象となります。自分のペースで働くことができ、日常生活における困り事や問題解決に向けた支援も受けることが可能です。

A型とB型のどちらを選ぶべきかは、利用者の状況やニーズによって異なります。どちらの事業が自分に合っているか分からない場合は、精神保健福祉センターや就労支援機関に相談してみましょう。

復職後にうつ病の再発を防ぐためには

うつ病からの復職は、新たな一歩でありながら、再発への不安もつきものです。

再発を防ぐためには、症状の変化に敏感になることが大切です。些細な変化を見逃さないためにも、自身の体調や感情を記録し、主治医と共有しましょう。睡眠不足や集中力低下、疲労感などの兆候があれば、早めに休息を取るなど適切な対処が必要です。

また、仕事量や責任感から、ついつい無理をしてしまうことがあります。しかし、体調に合わせてペースを調整し、周囲に頼ることを恐れないことも重要です。

うつ病は回復までの過程に波があります。再発の可能性を常に意識し、自分自身を大切にすることが重要です。

 不安を乗り越えて、笑顔の職場復帰へ

うつ病からの復職は、時間と努力が必要です。焦らず、自分自身のペースで準備を進め、周囲のサポートを受けながらゆっくりと社会復帰を目指しましょう。

この記事が、うつ病からの復職を目指すあなたにとって少しでも参考になれば幸いです。